リーフ/12月14日(月)の食卓 くもり空
リーフ
不満足な気持ちがもんもんと胸にはびこる午後。
銀座からの帰り道、築地の交差点で足が止まる。
そうだそうだ、立ち食い寿司があるじゃないか。
ここの寿司屋は高級ネタといわれる握りには首をかしげないわけ
にはいかないのだけれど、光り物など庶民的な握りはなかなかお
いしい。
それに、腰掛けてゆっくりと休憩まではしたくないけれど、ちょ
っと立ち止まって一息つきたい時、カフェのカウンターに肘をつ
き足の片方を止まり木に預けてエスプレッソを一杯やる時に似た、
気軽な感じもよいのです。
ポットに入った番茶をお湯のみにそそいで、品書きに目をやる。
「まぐろと鯵を下さい。」「あ、サーモンも。」
隣のカップルが何を食べているのか横目をつかう。
中トロとヤリイカか・・。「ヤリイカください。」
あんまり食べちゃうと夕食にさしつかえるけど、もうちょっと。
「鉄火巻き」で〆て650円。
よいおやつだった。
*
うつくしかった。
ファーマーズマルシェでのこと。
イタリアの有機野菜の存在感に目を奪われる。
たとえば、エンダイブ。
葉の縮れ具合は繊細で、手のこんだ手工芸品のようであり、大地
から切り取られた今もなお勢力をのばさんする意志が葉先に見て
取れる、という具合に。
知った顔の野菜だけれど、色味や艶、形状が違う。
ラデッキオはそれとおしえられなければ、わからなかった。
わたしは緑色の鳥の羽を束ねたようなリーフという名のチコリを
買った。
----朝食----
いももち
ブルーベリーソースのヨーグルト
----昼食----
ひとりのお昼に、パクチーのインスタントラーメン。
興味津々たのしみにしていたけれど、よくわからない味だった。
インスタントものはオーソドックスなのがいいのかも。
ペヤングソース焼きそばとか。
----夕食----
リーフのグリル、シェパーズパイ、バルサミコ風味の鶏レバー。
リーフは苦みと旨味がしっかりとあって、一皿として完結して
いた。何か合わせるとすれば猪の肉のワイン煮込みなどががよ
さそう。
また食べたい、と思わせるクセのある味だ。