2017年1月5日(木) 晴れ 10/5℃
銀杏
良いお天気。
ぐいぐい春に向かっているこの季節はまるで希望のようだな、
と思う。
銭湯に行く用意をして布袋に詰め、湯冷めをしないようあた
たかくして今日は北の銭湯へ。
橋を渡る手前で右に曲がり、アーケード街をどんどん行く。
食料品店、花屋とタバコ屋、パチンコ屋、魚屋、居酒屋、と
にかくたくさんのお店。今日は見かけなかったけれど、時々
猫もいる。
ビルに入り、もんじゃ焼き屋と肉屋の間を通り、小さな観音
様が祀られている突き当たり横のエレベーターで上がると銭
湯がある。
下足箱のある入り口に入ると真正面に中年の女が二人、風呂
上がりの乱れた感じでこちらに向いて座り、赤っぽい色の電
球の下に浮かんでいた。
番台の背中を丸めたにらみのきくおじさんにお金を払おうと
すると、顎をシャクり自動販売機を指す。
風呂にシャンプーはあるかとたくやさんが訊くと「あるけど
ね。わっるいヤツ。体を洗うのも、わっるいヤツ。ただだか
ら一番安いやつだよ。このポーラのは最高。どこにも売って
ないし、100円」顔が動くと強面は崩れ、意外に優しのか
もしれない。
真正面の女二人は馴染みなのか「悪い、悪い」「そうでもな
い、そうでもない」と囃して喜んで、山姥のような長い髪を
振り乱し大きな声で笑った。
壁のあちこちに✖️と注意事項が書かれた紙がペタペタ貼られ
た脱衣場には、演歌が大きな音量で流れている。
浴室に入る時、少し緊張する。湯気が上がっているから視界
は優しいものの、突然、裸で、遠慮もなく縄張りに入るみた
いで。
隣で体を洗っていた大きな人は、浮世絵に出てくるようなむ
っちりした色白で、迫力があり素敵だった。
水で薄めてしゃばしゃばした儚いピンク色の泡だつ備え付け
のシャンプーは、透明なボトルの中で揺らぎ、知らない人の
手で頭の上をかすめてどこかへ行った。
湯船に浸かる。電気風呂、ジェットバス、薬湯もある。けれ
ど壁画はタイルのディズニーで、ちょっとがっかりする。
朝
ジャガイモのガレットにリンゴのジャム
石鍋でじっくり煮詰めたリンゴのジャムは、思いの外何にで
も合わない。
ガレットにもう少し焦げ風味をつけると良かったんだろうか。
昼 銀杏餅
蒸しておけば、食べる分だけ切って焼くのに便利だけれど、丸餅のように
小さくまとめて焼いてもいいかもしれない。
薬味の生姜は相性が良いけれど、豆板醤は強すぎた。
うっすらとろみをつけた春雨スープと合わせるときっといいと思う。
夜
○煮物
○なます
○味付け数の子
○ローストポーク
○にゅうめん