人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日々の皿

7月11日(火)  晴れ  32/25℃

7月11日(火)  晴れ  32/25℃_c0367403_05325669.jpg






砂糖に漬けた梅は発酵止めの焼酎を加えてもぶくぶくが止ま

らず、さらに焼酎を加えて味を変えたくはなかったので、結

局冷蔵庫で保管した。

あれから約一ヶ月。

夢のようにとろりとした梅シロップができました。

いつものように夏を乗り切る梅サワーも作ったけれど、シロ

ップはゼリーや煮物にも使ってみたいと思う。

梅の香り立つ豚バラ肉の角煮は、夏らしくてよさそう。付け

合わせは何にしようかな。

夏野菜は味がのってきたけれど、夏の終わりの予兆もはじま

って、ナスもトマトもすこしずつ皮が硬くなってきた。

夏のうちに、夏の料理、夏らしい料理、もっと作りたい。


大好きなファラフェルの店に興味を惹かれて、西洋人の客し

かいない店を覗き込んでもみたけれど、昼間の六本木はうす

よごれて見えて食欲がわかない。

Tさんの写真展を拝見したあとすぐに、六本木を去り地下鉄

で日本橋の老舗デパートの製菓店に向かう。

パウンドケーキに向く繊細な小麦粉があるし、パウンドケー

キは紙の型で焼くとどうしてか仕上がりが違って、それが気

のせいかどうかも確かめたくて。

気のせいではなかった。

熱の通り具合がぜんぜん違うんだそうです。なるほど・・。

日本橋の室町あたりには「福風」と呼びたくなるような、清

潔でやわらかな風が吹いていて、なんかいいことありそうと

足取りが軽くなる。買い物を終えた夕方、熱風もおさまった

頃、てれてれと散歩する。



桃のジュースは毎朝でもいいくらい、おいしい。

桃のアイスクリーム、シャーベット、モッツァレラと合わせたサラダ、

コンポート、ジャム、桃のパスタ、桃のスウプ、桃のクラフティー、

桃の季節が続くうちにいくつかは作りたいなあ。

7月11日(火)  晴れ  32/25℃_c0367403_05441484.jpg

チーズトースト


7月11日(火)  晴れ  32/25℃_c0367403_05441414.jpg

このところなぜかおにぎり好き。

握るのもたのしくて。

夕べ、残ったごはんに(じゃこと生姜の炊き込みご飯)梅を加え、

さらに梅を添えて。葉っぱは桃の。


7月11日(火)  晴れ  32/25℃_c0367403_05441174.jpg

・梅とじゃこのおにぎり

・とうもろこしの卵焼き

・いもがらの酢の物

・夕べのおでん

 ひえひえにすると、汗のひくきもちのよいおいしさ!

・もずく酢

・あわびの肝煮

・しじみのお味噌汁


7月11日(火)  晴れ  32/25℃_c0367403_05441153.jpg


室町を散歩していると、見覚えのある書体の看板が気になっ

て、近づくと、築地のとんかつ屋ののれんと豚の絵も同じ。

窓から店内を覗いてみると、やはり同じ空気が流れている。

興味津々、店に入る。

築地の店の壁に貼られている古い写真に写っている人とよく

似た、カウンターのなかのコック帽をかぶった人は、先代の

息子さんなんだそう。

店主の話。

「親父は、東京オリンピックの前の年、昭和38年に店を開

いて、そこから、働いて、働いて、働いて、死んだ。

築地の店を継いだ甥っ子もまじめを絵に描いたようなやつ。

いいやつです。自慢のやつです。俺とはちがう。一緒にやる

のもあれだからね、僕は独立して、ここに来ました。

親父はね、脳溢血だったんですよ。

夏にね、栃木の実家から帰ってくるときに、高速で気持ち悪

くなってね、降りて下の道を通ってきたんですよ。築地のね

、あの大っきな病院に行ってね、そうしたら誤診されてね、

ほんとうはもう出血してたんですよ。ちょっと横になるって

二階にあがってね、姪っ子が次の朝寝ているところを見に行

ったら、だめだったの(うなだれる)。

この店の暖簾の絵を描いた人、誰か知ってますか?山下清で

すよ。気が乗らないと描かないんだから。すごいんだから。

原画もありますよ」


鼻の穴が見えている人は正直な人だという。

とんかつ屋の店主は正直そうな鼻をして、その上、人のよさ

そうな顔つきをしていた。

お父様が亡くなった話を聞きながら、とんかつを食べるのは

気が引けてはじめは箸を置いていたけれど、箸をすすめない

もおかしいような気がして、それになんと言ってもとんかつ

を食べにきているわけで、店主もそういうことを気にしない

人だと見て、いただきながら話を聞いた。

お父様のことは未だに後悔がのこっているようで、二度同じ

話をされた。甥っ子さんのことも、真面目でねと、何度も褒

めていた。ときどき市場でお見かけしますというと、さらに

よく働くやつなんです、と褒めた。

そして、とても嬉しそうな笑顔で、また来てください、築地

の店もよろしく、と送り出してくれた。


ロースカツ定食 髭の人

カツライス   私



by hibinosara | 2017-07-19 07:32 | Comments(0)