日々の皿

10月7日(土) 晴れ  22/14℃   イワシのコンフィと穴子の日

c0367403_20492124.jpg




きのうの夜、ざあざあ雨の降るカフェのテラスでおしゃべり

をしていると、体に夜気がひたひたと染み込んできた。

話そうとすると声がかすれて、布団に入るころには体に熱っ

ぽさが戻り、胸のあたりが重かった。

朝起きると声はつぶれていた。声はしばらくすると出るよう

になったが、鼻が詰まったり、とつぜんつーと流れたりする。

おかえり風邪。

穴子屋に行くと、発泡スチロールからさばいた穴子を出して

くれた。

ここの主人は季節になると、子持ち昆布やめかぶを店先で売

ることもあるが、通年ほぼ穴子一本の仕事をしている。

穴子を商いにしてはいるけれど、穴子をさばいて店先で売る

わけではないから待ちの仕事だ。だから威勢は必要はないし、

動きはするるるとして穴子守りのような雰囲気がただよって

いる。

けれど、穴子をしめる時の一点の強い気が体の中心にある。

穴子屋と軒先を同じくするすっぽん屋には、桶に入ったすっ

ぽん、鰻、しじみが小さな規模で並んでいる。しじみの季節

が終われば牡蠣にとって変わるが、扱っているものはすべて

黒く光り、独特な雰囲気を放っている。

一時は狭い店に三人、人がいたが今は二人になった。

一年くらい前まで棟方志功と松本清張と鈴木清順を足した風

情の翁が帳場で帳簿に目をおしつけるようにして仕事をして

いたが、さいきんは見ない。

同じく一年くらい前にアルバイトと呼ぶにには重々しい風情

の若い男が店に入り、きのう穴子屋の主人の行き先を教えて

くれた目のぎょろりと飛び出た男が長い包丁を手に鰻のさば

きかたを抑えた口調で教えているのを何度か見かけた。

ここに来るとなぜか百閒先生の「東京日記」のシーンがいく

つか浮かぶ。


大穴子、三本あるから一本食べちゃう?とお昼にする。

穴子はさばきたてがやっぱりおいしい。

時間がたつと、どうしても香りが失われてゆく。

皮目にお湯をかけて、木ベラなどでぬめりを取り、

酒、醤油、砂糖、味醂で煮る。

穴子を塩でもむ方法もあるけれど、いくぶん味が抜ける

ような気がする。

c0367403_20432363.jpg

・煮穴子

・卵焼き

・奈良漬

・白菜のお味噌汁

・新米を炊く


c0367403_20500318.jpg

たかちゃんとのごはん

・モッツァレラ いちじくのコンポート バケット


c0367403_20490501.jpg

イワシのコンフィを出すと、たかちゃんに「おいしー!」と

大絶賛だった。穴子より受けていたところが、微妙に寂しい

ところではあるのだけれど。

肝もいい味。ワインによく合う。

肝の旨味が全体にまわっているかというと、そうでもない。

肝は肝で完結している。


オーブンの低温調理を使ったコンフィは簡単に作れる。

イワシは出来うる限り活きのよいものを手に入れ、全体に塩

をしてザルにあげて1時間ほど冷蔵庫に入れておく。

水分が出ているはずだからキッチンペーパーなどで拭く。

バットにちょうどよいサイズのジップロックを置き、イワシを

並べて入れる。

ローリエ、ローズマリー、スライスのニンニク、鷹の爪、コリ

アンダーホール、セージとタイム(この二種類は今回入れるの

を忘れた)をイワシの上に散らし、油をジップロックに満たし

(今回はオリーブオイル8にピーナッツオイル2くらい)空気

を抜くようにしてチャックする。

オーブンを80度に設定して、1時間に一度様子をみながら3

時間加熱し、冷蔵庫に一晩置く。

食べる前に常温に戻し、ルッコラのサラダと供にお出しした。


山崎のシャルドネと合わせて。

山崎は家族経営の小さなワイナリー。個性的で好きな味。

c0367403_20490534.jpg

・栗のスウプとメルバトースト


c0367403_20490522.jpg

コース変更の皿。

・キュウリ、オクラ、おじゃこのサラダ。

・湯葉に塩とオリーヴオイル


c0367403_20490667.jpg

・丹波黒豆の枝豆


c0367403_20490615.jpg

・穴子白焼き ワサビ添え

・穴子煮

穴子は、赤ワインととても相性がよかった。

たかちゃんのお土産のエスクード・ロホは

カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネール、

シラー、カベルネ・フランのブレンド。

・奈良漬

・お麩の赤だし

・白いご飯


c0367403_20490636.jpg



by hibinosara | 2017-10-17 11:35 | Comments(4)
Commented by na7-ko at 2017-10-18 07:37
おはようございます。
コンフィ、大好きなお店ではあっためて出してくれるので、オイルとともにあたためてハゲハゲになってしまいました。
しっぽももげちゃったし。
常温で良かったんですね。
とっても美しい。
穴子も照り照りふわふわ。
もしも、hibinosaraさんが小料理屋を開いてくれたら、もう自分では作らず、毎日おじゃまします。
Commented by hibinosara at 2017-10-18 08:07
ナナコさん
あっためるともっとおいしくなりそうですね!!
ジップロックごと温めるとどうなるのかなあ。
そのうちに他の魚、鮎やカマスでも作ってみるつもりなので、試してみますね!!
ふふふふ。
せっかく作ったのに、皮が取れたり、尻尾がもげちゃったりすると、がっかりしますよね。
お気持ちわかりまーす。わたしはあばれたりしまーす。悔しがって机をバンバン叩いたりもしまーす(嘘)。

アナゴ!!美味しかったんです!!!
ふわふわです。でも、季節的にもう随分香りは失われていました。

小料理屋!趣味でお酒いっぱい仕入れそう(笑)
Commented by mary_snowflake at 2017-10-18 11:23
hibinosaraさん、こんにちは〜。
穴子に悶絶です。こんなに美味しそうな穴子の写真って他にあるかしら、ないと思います。
穴子の鮮度と hibinosaraさんが煮られた美味しさが 伝わってきます。
きゅうり、オクラ、じゃこのサラダも さっぱりとして良いですね〜♪ 真似っこしたいです^ ^
いちじくも とっても素敵!
こちらのお皿、おそろですよね、嬉しいナ〜♪
Commented by hibinosara at 2017-10-19 06:54
サファイヤさん おはようございます!
ふふふ。穴子、おいしかったです。
もう少し季節が早かったら、香りが残っていたと思われますが、それでおもおいしい穴子さんたちでした!!穴子と調味料と炎まかせのお料理です!!
きゅうりにさようならをしながら、再登場です!!一休みのお皿として活躍してくれました!!
いちじく、季節が終わる前に、もう一度煮たいたあ。
ふふふふ。お揃いでーす。わたしもうれしいですっ♪