日々の皿

12月1日(金)  晴れ  10/7℃

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子どもの頃の好物、というよりは憧れに近い気持ちを抱いて

いた、ロシア料理屋のきのこの形をしたシチュー。

シチューの容れ物の口は本物のきのこのようななだらかな丘

を描いたよい焦げ色のパイ生地で覆われて、スプーンでサク

サクと切り広げると、きのこのシチューがゆらゆらと湯気を

立てた。

デパートのレストラン街の洋食屋のショーウィンドウで見る

こともあったけれど、さいきんはどうなんだろう。

今でも子どもの憧れの食べ物なんだろうか、それともすでに

時代遅れの料理になってしまっただろうか。

久しぶりに食べたいなあ。

作ってみようかなあ。

でもあれは、人に作ってもらうもののような気がする。パイ

の中のきのこのシチューはまだ知らぬ世界でなければいけな

い。そうじゃないと、感動がない。

「わーっ、おいしそー」と喜べない。

あの料理を考えた人は天才だと思う。人を喜ばせる天才。

あの演出を思いついた時、どれだけ嬉しかっただろうなあ。


お昼は京橋のサカキの洋食を食べに行った。

意外にも一人で来ている人が多い。

私の目の前に座っていた一人の人は、先に料理が来た人のテ

ーブルを思い切り横目を使って見ていた。ちょっと怒ったよ

うな顔にもなっていた。ほんのわずかいらいらしているよう

にも見えた。分かりますよその気持ち。羨ましてくてしょう

がないんですよね。


サカキの帰り道、マガジンハウスの向かいの古い和菓子屋さ

んのご主人が店に出ていた。ご主人の顔は初めて見た。

白髪になった眉毛が天に向かって長く伸びて、七福神の神さ

まみたいだった。おでこもなにもぴかぴか光ってありがたい

ような輝きだった。

お客さんと話しているのが聞こえた「うちの店はね、明治か

らあるんですよ・・・」その後は雑音に消えてしまった。





朝は

・焼きりんご

バター、アーモンドプードル、黒きび糖、シナモンパウダー

を指先でよくすり合わせ、レーズンを加えたものをりんご

に詰め、焦げないように蓋をする。

よくローストをした胡桃を入れるともっと良かったと思う。

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昼は

京橋のサカキで

11時少し過ぎに行ったのに、もう並んでいた。

Tさん、ミックスフライ定食

髭の人、ポークジンジャー

私、  ポークカツ

サカキのよさって、料理のどこかに少しずつ懐かしさが入っ

ているところにもあると思う。

ミネストローネにはごぼう、ポークジンジャーの付け合わせ

にはもやし炒めとか、お母さんや近所の中華屋を思い出すよ

うな味がひそんでいて、洗練されてはいるのに、過去の時間

に密かにつながるところがあって。


夜は

・ハッシュドポテト

・ブリー

・バケット

・たらこスパゲッティ



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by hibinosara | 2017-12-06 09:40 | Comments(0)