大根たっぷりのけんちん汁/12月15日(火)の食卓 よく晴れた
大根
ぐーっ、と引寄せられる。
人間みたいな大根が、店の脇ににょきにょき立っている。
大きく育った大根は真ん中あたりから二つに分かれて、むっちり
した白い肌をさらして、なんだか気恥ずかしい。
大根の股に、乳房が生えたみたいなのを手にする。
観音さまみたい。千乳観音っていうんじゃかったかなあ、いやあ
れは千手観音か。でもどこかでお乳だらけの石像を見たことがあ
るんだけど、あれはたしかヴァチカン美術館ではなかったかな。
「これはね、右は炒め物、左は煮物にするといいんですよ」と声
をかけてきたのは生産者さんだ。
ギクリとする。だって今手にしているのは観音様なのだもの。
「この大根、観音様みたいですね。授乳の観音様。」
くすくすと笑い声が聞こえてくる。
----朝食----
ケチャップライスたまごのっけ 夕べのシェパーズパイ
わたしは、禁断の目玉焼きごはん。
----昼食----
Iちゃんと「写真家ソール・ライター」を観た。
いい映画だった。青山に向かいながらぽつぽつと感想をのべあう。
ひさしぶりの希須林。あいかわらず混雑してほぼ満席。
Iちゃんも私も黒酢酢豚定食を注文した。
ちょっと感動する。
肉はごろごろ、肉の切り方も大振りでけちけちしてない。
それにあっつあつなのだ。ふーふーいいながら気をつけて食べる。
あまりの熱さにIちゃんは茄子を口に入れてしばらく苦しんでいた。
付け合わせのサラダもおざなり感はないし、ザーサイだって小皿
にちゃんとよそわれて、申しわけ程度ではない。
みそ汁はいりこ出汁。
ほうじ茶も大きなお湯飲みで提供される。
わたしたちがお店を出るとき2時を過ぎていたけれど、行列が出来
ていた。
ちゃんとやっているお店はとうぜん、客足が絶えないのだな、と感
心する。
----夕食----
家でごはんを一人食べた人は、
大根をたっぷり使った(左足。切る時にちょっと罪を感じた)
けんちん汁、牛蒡と人参のキンピラ、お漬け物、魚の干物を食べたと
思われる。
Iちゃんと有楽町のドイツビールのお店で。
ビールがおいしかった!
ザワークラウト、ソーセージ、ジャーマンポテト、プリッツェル、
それからクリスマスの絵柄のマグにはいったホットワイン。