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日々の皿

2016年11月23日(水)  曇り  15/11℃

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穴子






「朝から穴子丼」とつぶやくように言って、淳さんはふっ、

と笑っている。

ああそうかそうか朝から丼っていうのはふつうは食べないん

だなと思い直して「じゃあ穴子定食にする?」と訊いたら「

同じ」とまた笑う。

その穴子、先月の宮城産が素晴らしかったから同じ産地の穴

子を注文したけれど、穴子屋のご主人は「ひさしぶりに宮城

が入ってきました」と言いつつ「十月、いつでしたっけ?あ

あ、初めの頃ですね。一ヶ月以上前ですからねえ。もう、ず

いぶん脂が落ちてきましたよ。旬は夏から秋ですし、生き物

ですからねえ。それでもいいですか?」といつもと同じ正直

さ。

確かに、十月の飛び上がるほど美味しい穴子ではなかった。

あの時はふわっとした肉質で香りも立った。それに比べると

香りも甘みも少なくのっぺりして平面的だ。

見た目も少し違う。開いた白い身にはなんというかニュアン

スみたいなものがあったんだけれど、今日のはつるんとして

いる。

ただ、甘い詰めを作っている時に煮ている穴子の頭の肉をす

こしとって口にすると、十月を思い出させる風味があり、は

っとした。

魚の頭には脂がある。これが穴子の脂の味なんだろうか。

穴子の旬は夏から秋、けれど脂がのってくるのは冬という説

と、穴子の旬は夏から秋、秋を過ぎると脂が落ちるという説

があって、混乱していたけれど、そういうことを念頭に置き

つつ、けれどとらわれず、都度都度舌で確かめて自分の好き

な穴子の風味を見つけてゆくしかないんだな。

結局、なんでも、同じなんだなあ。時間はかかるし、間違え

ることも多いけれど。


夕方、家に戻ってきてくれた淳さんと、フライ定食。

穴子、鶏、牡蠣。

一度、穴子フライを作ってみたくてそうしたけれど、もった

いないことをした。穴子の味はするけれど、穴子の繊細さが

死んでしまっている。

穴子は煮るか、揚げるなら天ぷらが風味が生きる。

お土産の黒米のおはぎでコーヒー。

おはぎはちょうどよい甘み加減の一口サイズでおいしかった。

淳さんを東京駅まで送る。


またね。




―淳さんと三人の朝ごはん----

○穴子丼

○蕪の浅漬け

○玉子焼き

○お味噌汁 一関の揚げ麩

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―夜も三人で---

○穴子フライ チキンカツ カキフライ

○マッシュポテト

○白菜のコールスロー

○お味噌汁  白菜

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by hibinosara | 2016-11-23 23:29 | Comments(2)
Commented by stcl at 2016-12-19 19:45
dancyu見たら、穴子のすきやきって載ってたよ。試してみたら?
Commented by hibinosara at 2016-12-19 22:06
猫さん
すきやき、おいしいかもしれない!
ちっちゃめの穴子で作るといいかも。ありがと。