2017年5月31日(水) 晴れ 28/12℃
デパートの地下食料品売り場。
まず目に飛び込んできたのは、豆大福。
これは、ぜったいに好き。
お父さんといえば、きんつばも。それから蕎麦饅頭。
今日は父の本命日だ。
「なにか食べたいものあったらおしえてねー」心の中でつぶ
やいて甘いものを見て歩く。
中田屋のきんつばは土曜日にしか入ってこず、蕎麦饅頭は地
味すぎるのか作っている菓子屋はない。
となりのデパートにも行ってみる。
「もなか」と言われたような気がするので、はいはい、と籠
に入れる。季節の鮎の菓子はあまり興味がないようだ。ど
ら焼き、よもぎ餅、栗饅頭も買う。こうなると、自分が食べ
たいのか、父が欲しがっているのかわからない。
大甘党の父は大酒豪でもあるから、日本酒も一本。さいきん
はこんなのもあるんだよ、と言って新政の「亜麻猫」。
供える花は華やかだった父に似合う芍薬。
髭の人もどら焼きを買ってきたから、父の写真を飾っている
文机はお菓子祭りみたいになった。
「みなさんで食べてねー」と言ってみる。
十年ほど前の六月に入ったある夜。
パソコンに向かっていると、蛍のような小さな光が玄関の方
からふわふわ飛んできて、なんだろうと見上げるうちに、父
の写真のなかにすーっと落ちて行った。
その瞬間、「あーーーっ!」と叫んだ。
父の本命日を忘れていた。
同時にこれはもしかして、と急いで母に電話をかけると母も
「あっ!」と叫んだ。
二人ともに忘れられて、父はさびしかったんだと思う。
ゆうれい、という言葉は怖いし、霊、はもっと恐ろしいけれ
ど、体をなくした人たちは、蛍のようなささやかな光になっ
て、ときどきなにかを知らせに来るのかもしれないな。
朝
・田舎パンに 小夏、杏、林檎、新生姜のジャム
杏のジャムはこれで最後。
市場の人によれば、杏は例年6月25日前後、今年は少し遅
めの月末あたりに出回るそう。
昼
・韓国と印度のプレート
キムチチャーハンと夕べの塩麹チキンテッカ風と紫玉ねぎのサラダ
・辛いチキンスープ
夜
もう、なんだかやみくもにズッキーニが食べたかった。
太いところを三本買う。
蒸し炒めを山のように作り、もりもりと食べる。
・月のチーズ
・あっさり煮たりんごのジャム
・バケット
・ズッキーニの蒸し炒め
・ジェノベーゼソースのパスタ
今夜は緑色の食卓
芍薬が お似合いになられるようなお父様、華やかな中にも 優しみのある方だったのでしょう。
蛍のような光となって何かを知らせにいらっしゃる…、こんなことって、私もあると思います。
いつも、写真も とても美しいです。
スマホ撮影の私が 恥ずかしい、笑。
おはようございます。
好物といえば、長ネギに味噌やイカの塩辛、それから美女も(笑)。
向こうにもそういうものあるでしょうか?幸せに過ごしているといいなあといつも思います。
父は豪快で、繊細な人だったと思います。親を人としてみることができない年頃に他界したので、もっと心を知りたかったなあと思います。
体を失った人たちのささやかなサイン、もしかするとふだんもあるのかもしれませんね。
ありがとうございまーす。
サファイヤさんのブログ、本当に大好きです。
天使のような方ではないかなと想像しています!!