10月25日(水) くもり 14/12℃ 青い靴下
今日はうまくいっている、と感じる。
卵とグラニュー糖を40℃くらいに温めて、ハンドミキサー
の高速で2分か3分撹拌するともう泡のキメ肌が整って、き
れいな渦ができてくる。
でもどうしてうまくいっているのかわからない。
グラニュー糖と卵を合わせてあたためるときゆっくりと温度
を上げながら(段取りが悪かった)手が痛くなるほど執拗に
泡立て器で撹拌したのがよかったのか、平飼いの卵がすこし
日にちが経っていたのがよかったのか、なにかがいつもと違
ったのだ。
材料はバター、卵、グラニュー糖、小麦粉の四種類に今日は
カボス(いつもはレモン)1個の果汁とおろした皮と要素は
少ないけれどバターケーキは繊細でむつかしい。
きっと十年後だって、今より程度安定するようになっていた
としても「どうしてだろう」とつぶやいているんだと思う。
最初の感触の通り今日は焼き色もきれいだし、よく膨らんだ。
パラフィン紙にこびりついているのを指先で集めて口にする
とふわりとバターとカボスが香った。
明日、試食してよければ、もう一度焼く。
早めにご飯を終わらせて、有楽町に向かう。
二人でレイトショーにゆくなんて久しぶりで、見慣れている
銀座の夜景がきらきらして見えた。
よい映画だったな。オン・ザ・ミルキー・ロード。
みている間じゅう、Gがかかっているみたいにシートに押し
つけられていた。過剰で、苛烈で、鮮烈だった。
前線にミルクを運ぶ男のコスタ役でもある監督のエミール・
クストリッツァはミュージシャンでもあって、ライブの時
観客に向かって「騒げーっ!」と絶叫するんだそうだ。
映画からもその声は聞こえた。それは「生きろーっ!生き
抜くんだー!」「そして愛するんだーっ!」という叫びだ
ったと思う。
上映が終了しても、椅子に座ったまま放心していた。後ろを
向くと多くの人が呆然として立てないでいた。
そのうち「おっ」と目の玉が吐き気をもよおすように涙を出
そうとした。けれど、滴が大きすぎるのか目の周りが熱くな
るばかりだった。
席を去る時、やわらかなものを踏んだような気がして振り返
るといつの間にか脱いだ片方の、鮮やかな青の靴下だった。
昼は
・鍋焼きうどん
お餅、車麩、たまご、長ネギ
夜は
・さんま塩焼き 大根おろし添え
・大根と生麩と七夕豆の炊き合わせ
・奈良漬
・豚汁
・炊きたての飯
おいしかったな煮物。
大根は皮は剥かず、面取りもしない。蒸して、すっと串が通れ
ばだし汁を含ませるためにしばらく煮る。生麩は六面をこんが
りと焼いて、数分出汁をふくませる。
もったいないことだなあ、と思いました。
レイトショーって、ちょっと特別な時間ですね。
良否なくただ呑み込んだ映画で、圧倒されました。
とにかく生きよう、生き抜こうとも思った映画でした。
そうですね、レイトショーは夜に、ぽっかり浮かんでいるような、空間ですね。
おしえてくださり、ありがとうございました。
まだ、消化できてないのですが、ほんとうにいい映画でした。
いいなあ。昭和の香りがする単館。
さいきんその匂いを味わったのは、去年の冬(だったかな)日比谷公会堂がクローズする前に見学にゆき、古いホールのシートに腰掛けた時でした。
古いものが持つ、時間がとても好きです。
ナナコさんが銀幕で顔を明るくして映画を見ている風景を想像すると幸せな気持ちになります。
リカさん、ありがとう。
あの晩のこと、また思い出して、楽しい気分に浸れました。
もう一回見たい映画です。できれば、今度はご一緒したい。
そのあときっと、二人で深酒しちゃいますね。
放心、圧倒の映画なのですねえ。
アンダーグラウンドも見た後1週間くらい、いろいろなことが逡巡し、ぼんやりしていました。
レイトショー、素敵!!今一番できないことは読書と映画だけれど、そのうちむくまがよく寝るようになったら、夜に映画を見るのが楽しみなことのひとつ!
いつか映画と映画のあとの深酒、私もご一緒させてくださーい♡
銀幕に照らされたナナコさんのお顔を映写して、エミール・クストリッツァ監督みせてみたいな、とふと思いました。
そうですね。
やっぱりスクリーンがいいなあ。夏の夜の野外映画もいいなあ。
ふふふ。三人で深酒、ということになりそうですね。
そうなの。音響も大きくてね、しかもずっと大きくてね、絶叫!!の映画でもありました。
アンダーグラウンド、見てないの!!
ツタヤにあるのだけれど、貸出中でした!!!
みたいなあ。
ね、レイトショーって、ちょっと特別。
映画が終わった時にはもう11時近くて、夜も深まった街を映画を引きずりながら歩いて帰ることも素敵でした。
もう少しね!!夜の映画の時間、ほんと、とくべつな時間だなあ。さらにむくちゃんが大きくなったら、愛ちゃんと並んだむくちゃんのお顔も映画でぼおっと明るくなりそうですね。
わたしも楽しみにしていまーす。映画と深酒っていい言葉並び!!!
もひとつ、夢ができました。
私たちが年を取って、新しいことに気付かなくなった頃、むくちゃんにこんな映画があるよ、って教えてもらって、みんなで映画館に行って、そして深酒。(ここは外せない。)
そんな日が待ち遠しいなあ。
その日まで、飲み過ぎて身体を壊さないように気をつけねば!
新しい映画や懐かしい映画をなかだてに、むくちゃんと対等にお話ができる日がきますように。
むくちゃんはどんなお話をしてくれるのかなあ。
ふふふ。そうですね、お酒をのめる体を保っていなければ。
私はこの数年でガクンと弱くなりました。心細いなあ!!!
ノースモーキングオーケストラの音楽もたのしみだなあ。
映画と深酒、本当にいいならび。
わたしこそ妊娠してから呑んでないから、ほんとーにかなしくなるくらいよわよわです。この前ゆいの結婚式で久しぶりに一杯だけワインを飲んだだけでほろ酔い、浅酒で深酔いできそう。
ナナコさん むくまはどんな映画が好きになるでしょう!
たのしみだなあ。
わたしはマックイーンやマカロニウエスタンに首っ丈の高校生でした。
ふるいイタリア映画も好きだったなあ。
ご一緒できる日を心待ちにわたしも頑張ります!
ノースモーキングオーケストラの観客みーんな躍動していましたー!!you tubeだけど。
9月東京公演あったのね。ぐすん。
ね、映画と深酒および浅酒で深酔いの夜、たのしみにしていまーす♡
むくちゃん、どんな映画好きになるかなあ。想像できないけれど、想像するのがたのしい・・。
むくちゃんはきっと、私たちの想像もしない世界を運んできてくれるような気がするのです。世代の違いからも、森の中でのあの満面の笑顔からも。
楽しみですねえ。
私も高校の頃、マカロニウエスタン、大好きでした!私の好みはジェームズコバーンだったけれど。
ノースモーキングオーケストラが次に来日したら行きましょうねっ!
わたしは任侠物かなあ。あとはモノクロの古い映画が好きでした。
マカロニ・ウェスタンのいわれ、今知りました。
「スパゲッティでは細くて貧弱そうだ」と淀川長治が言ったと。なんか、村上春樹みたいな言いよう(笑)。
ノースモーキングオーケストラ、行きましょうね!