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日々の皿

一月五日(金)  曇り  6/1℃

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「津軽海峡がね」と髭の人は言った。

石川さゆりが紅白のトリで歌った、津軽海峡のことだった。

窓の外に遠い目を向けて「あれはね、すごいね」というよう

なことを言ったと思う。

「へえ」と反応して、津軽海峡を聞いた。

ちゃんと聞いてみたら不覚にも「うわーん」と泣いた。

北の国の寂しさが、つーん、と来た。

一番では何があったのか説明されないまま進み、二番でよう

やく男と別れてきたことが一言明かされる。

津軽海峡の海鳴や冬景色が苦しくて、また泣いた。

「女は帰るんだね」と言うと「阿久悠すごいな」「あの詩に

曲を付けた人もすごいな」と髭の人が言った。

もう一度聞いて市場に向かった。

橋の上にさしかかると、津軽海峡のイントロが頭で鳴った。


八百屋を五軒回った。

さいしょは無農薬の八百屋で人参。次に角の八百屋で芹。こ

こでは新年の挨拶をする。三軒目で八つ頭を見つける。四軒

目にも五軒目にも八つ頭はなく、三軒目に戻る。小さな八つ

頭を一つと百合根を買う。お年賀のタオルをもらう。

今日が市場開きだから、初セリで一番まぐろを落とすので有

名な寿司屋の前には人だかりが出来ていた。みな手に手にip

honeやガラパコス携帯を手にして写真を撮っている。好奇心

とともにわたしもぐいぐい寄ってみると、ガラスの向こうに

ウェルカムと両手を広げ、てらてら光る満面の笑みの寿司屋

の社長の人形の前に、マグロ一本が横たわっていた。

おふ屋で粟麩と海苔麩を各一本。

スーパーへ。

橋を渡るとき、また津軽海峡のイントロが頭に鳴って、ぐっ

と来る。石狩挽歌も頭に鳴らしたかったけど、曲をすっかり

忘れている。

買い物をしていると、携帯が一斉に鳴り始めた。緊急地震速

報だ。鶏肉の前から離れて、公園の真ん中に逃げた。足の下

に意識を集中させて立つ。親子連れがぽつりぽつり立ってい

る。

3月11日のことが頭をよぎる。


朝は

・N美ちゃんからいただいたフォカッチャで

 ソーセージと目玉焼きのオープンサンド


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昼は

新潟の白味噌と酒粕のお雑煮。

お豆腐は粟麩に変えて。

今日のような寒い日にはぴったり。

京都の白味噌でも作ってみたいもの。



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夜は

・お雑煮

・レンコンの塩焼き

・自家製聖護院大根の漬物

・黒豆


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by hibinosara | 2018-01-15 10:22 | Comments(0)