3月24日(土) 晴れのちくもり 17/7℃

ママンは眠っていた。
すずこさん、と呼んでみる。
病室は清潔な匂いがした。
モニターに映し出された脈拍は規則的に波打っている。
ママンの様子をたずねると、職員さんは担当を呼んできますと円
い座椅子をすすめてくれた。
どこからか等間隔に風を送っているような装置の音が聞こえてく
る。窓際並んだベットはとても静かだ。
ママンの右腕をさする。
右の耳に、すずこさんの意識に届くように、すずこさん、とまた
呼びかける。
モニターの方を向いているママンの横顔はそのままだ。
空調でさやさやと動いている窓際のカーテンが、すずこさんのグ
レーの髪に夕暮れの光を気づかないほど穏やかに送りきらきら
ゆらめかせている。
看護師さんに関係を訊かれて戸惑って、親族じゃないといけない
んだろうかと一瞬嘘をつきそうになったけれど、猫さんの「親友
」でママンも「大切」な友だちですと親密な関係を印象付ける言
い方をしてしまった。
くりくりとした大きな目の奥ですこし観察しているような気配が
あったけれど笑顔のまま、お話はまだできないけれど、お昼はよ
く目が開いてリハビリをしていたことをおしえてくれた。救急に
搬送されて意識がないと聞いていたから思わず「リハビリ?
」と聞き返すと、意識があれば行うのだそう。そして、4時半く
らいまではよく目が開いていたけれど疲れたのかもしれませんね、
とおっしゃった。
ほっとした。
右腕をさすって、また名前を呼んでみる。
―――――
メジロ日記
今日も来なかった。
昼は
・カツカレー
乳酸発酵漬けにしておいた豚肉は味が抜けていた。
鶏肉は旨味が増して美味しかったのに。
揚げ衣もはがれて、揚げ物は得意なのに悔しい。
・新玉ねぎのサラダ

夜は
・大根菜とがんもどきの煮物
好きな味。菜っ葉の苦味とがんものほろ甘さ。

・イカの西京漬焼き
・レンコンとシシトウの炒め物
・切り昆布と酢大豆
・お豆腐とおネギのお味噌汁
・白い飯


