きいろちゃん
9月16日(日) くもりのち晴れ 27/20度
いつからかきいろちゃんがこなくなった。
冷房をいれるようになって窓を閉めていたからわたしたちは気
がつくことが出来なかったのかもしれないし、いつも閉まって
いたからあきらめてもう来なくなったのかもしれない。あの猛
暑で子雀たちは命を奪われたのかもしれないし、あるいはただ
単純に大人になって警戒心が芽生えたのかも、とも思っていた。
窓の敷居の向こうから、ちいちゃな頭が見え隠れしてこちらの
様子をうかがっている。
敷居の上にほんのちょっぴり米をまいて、ひげの人も様子をう
かがっている。
目を細めの肩や胸から母性がにじみ出て、ちょっと嫉妬しても
いいくらいの質量だ。
そのうち「はいってきた」と声には出さずに言った。
敷居の上でついばんだら、敷居の下の米に目がいくことろにま
いておいたらしい。
この子が、初夏のころと同じきいろちゃんなのかわからない。
とろとろしていて、足に支障があるようにも見える。
おおきくなれなかった、すずめなのかもしれない。
同じきいろちゃんじゃないかもしれないけれど、遺伝子に「
あの家は大丈夫。安全。米くれる」と組み込まれていること
があったら、うれしいなあ。
そういえば、揚羽蝶はめっきり来なくなった。
夏の後半は、青虫になって大きくなってきたころ、すずちゃ
んがくちばしにくわえて飛び去っていくのをときどき見かけ
た。
運良くみつからず葉を食み続け、安全な場所で蛹になり、う
まく羽を伸ばすことができた個体だけが、蝶になれることを
この狭いベランダで繰り返し見るようになってから、街中で
蝶が飛んでいるのを見かけると、愛おしいような、気持ちに
なる。
―――-
朝
・プルーンと巨峰のサラダ 梅サワーにからませて
昼
失敗。
うどんを広げると、羊皮紙のよう。
今日は三度め。最初が一番うまくいった。
集中力がいまひとつなのかもしれない。
田舎のおねえさんは、天気をかなり気にするとひげの人は
言った。きょうは曇り。おどろくほど、水加減が変わる。
粉300グラムに対して、水は同量だけれど、200とち
ょっと入れたところで、やわらかすぎる生地になる。
今度は感覚を研ぎ澄ませて、数字に頼らないように打って
みる。
あこがれがある。
もう何の本だったのかすっかり忘れてしまったけれど、昼
休み、とうさんやこどもたちが職場や学校からもどってく
ると、かあさんはすいすいと麺をうちはじめ、昼ごはんに
する。すこしの昼寝ののちに、それぞれがまた戻っていく
というシーン。南の国の食卓だったかもしれない。
そんなふうに、すいすいと粉を扱えるようになりたいのだ。
ひげのひとは たまごとネギ
わたしは カボス
夜は
ビビンバ
一度石焼を作ると、続けて食べたくなってしまう。
・石焼のご飯には、牛肉、キムチ、大量の海苔。
・納豆
・オクラとわかめの酢の物
・わかめスープ
豆もやし、にんじん、こんにゃくと舞茸のナムル
小鳥に信用してもらえるなんて!
とはいえ、もしかしてうちは、行き場に困ったねこ達から
そう思われているのかも知れないけれど。
ほんとうに、そうだったら嬉しいなあ・・・。
窓際で岩のようになって本を読んでいると、人間がいるとは気がつかないみたいで、
すぐそこでコメをついばんでいます。
ちょっと動いたら「うっそー!!」と驚いて、ピャーッ、と逃げる子と、
あ?いらしたの?とおっとりしている子がいます。
ナナコさんの、おうちも、猫界ではきっと有名ですよ!!!