しいんとして来た
12月30日(日) 晴れ 10/0℃
早起きをしてレモンケーキを焼く。
今年最後の一本はマイヤーズレモンを使った。
午後、ひげの人が出かける時に柚子ケーキと合わせて田舎に送
ってもらう。
田舎からも、お餅や米や梅干しが届く。すべてお姉さん製だ。
新しいしめ縄を張って、お飾りもした。去年は搗き立ての鏡餅
にのせた橙が押さえ付けても押さえ付けても元の形に戻ろうと
する餅の力で「ボタッ」と何度でも落ちて、縁起に関係してく
るみたいでいやだなあとうすくらい気持ちになっていたのだっ
た。
なので今年は橙を選ぶ時ものすごく慎重に選んだ、底のぺった
んこのを。
いい感じである。
いよいよお正月がやってくるのだなあ。
今日ちょっとへんなことがあった。
ケーキを渡してぼんやりしていると、山里で眠りについている
ひげの人のかあ様がすうっと寄り添ってくるような気配があっ
た。
一度も会ったことがないから写真のままのお顔で。
「ありがとう」とか「また送ってあげてね」とか何かそんなふ
うであたたかかった。そうか、こういうのはへんなことではな
く、通じ合うようなうれしいことなのだな。
今日も川の水の色が綺麗。翡翠色が煌めいていて気持ちいい。
川面にもきっと清潔な風が吹いているのだろうなあ。
片付けをすこしやる。
―――
朝の食卓は
・柚子ピールトースト
・バナナトースト
・カフェオレで
夜の食卓は
・お姉さんが送ってくれた生そばで、牡蠣そば
これはお姉さん製ではないけれど、お姉さんが指導した施設で
作られた蕎麦。
・吹き菜の浅漬け
金沢のお野菜なのだそう。蕪の葉に形も風味も似ている。
吹き菜が呼んだ匂いは柚子。
柚子皮を使って漬ける。
年末らしく、静かな食卓だった。
文字通りあたりは「しいん」としていて。