小さな塊
5月29日(水) くもり 25/18℃
ただ座っていることの広がりを知ったのは、藤原新也の何かの
本だった。
それはインドの樹の下で言葉を交わすこともなく、時間を共に
して夕暮れまで遠くを眺めていた話だったと思う。
ある朝わたしは「胸は張らずに生きてゆこう」と思ったわけだ
けれど、ふだんは気に留めていない小さな塊、淳さんの手のひ
らで生まれたすっかり肩の力の抜けたかそけきお地蔵さまを、
けれどいつも目のどこかで留めていたからかもしれないな、と
、ひさしぶりにじっくり見てそう思う。
さいしょから失われているお地蔵さまの左耳は地中深くへと傾
けられ、右の耳とどこかで繋がっているような気がしている。
「雪が溶けて春が訪れたころにお届けしますね」と言っていた
ブルーベリーチョコレイトケーキを焼いた。
「すっかり春になりました、」「春爛漫です」とメイルを受け
取る度にチョコレイトを買いに行かなくちゃ、申し訳なーい!
とは思っていた。
白い雪はとっくに蒸発して、蕗の薹はすくすくと丈を伸ばし、
わらびなんかもそれとはわからぬほどにシダの葉を広げ、お嬢
さんは高校生になった。
――――29日のごはん
朝は
・バタートースト
・ブルーベリーソースヨーグルト
昼は
・更科そば
・塩キャベツ
・焼きピーマン
・卵焼き
夜は
・もやしとささみの冷やし中華麺
・塩キャベツに大葉を刻んで
・ミニトマト
・キムチ