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日々の皿

満月の終戦記念日 そしてお盆




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8月15日(木)  33/28℃ 晴れのちくもり   



野の花はたいてい一日で枯れてしまう。

花を買いに出かける用意をしていると、ザーーーッ、ときた。

台風の影響だ。

外は湿度でむわむわしているし、調べると近所にも花屋があ

るよう。あ、いつも通っている路地の角の店だ。そういえば

、一度買ったことがある。

雨足が弱まったころ、行ってみると「はいーっ、はいーっ、

はいーっ」といい返事を返しながら仕事をしているおばちゃ

んの声が心地よい。

わたしの番が来て、菊をくださいと注文をすると「今時期は

高くてすみませんねえ」とおっしゃるので覚悟していると、

3本750円だった。

がくりとした。

時々はこの店にも来てみよう。中輪の白い菊はいつもあるら

しいし

風はどんどん強くなってくる。

母に電話をすると調子が悪そう。ほんとうに悪いのだとは思

うけれど、悪い、悪い、といいながら自己暗示の穴にはまり

こんでゆく気配も感じ取れるので気が紛れる話をしていると、

すこしずつ元気になって電話を切る頃には、よく笑った。


おやつに売茶翁のみち乃くせんべいとお茶をいただいてぼん

やりしていたら、あれは父が来ていたんだと思う。何もない

空間に向かって心の中で「でもね、おとうさん。わたしけっ

こういい奴だと思うんだけどな」なんて答えている自分に気

がついて、ハッとした。意識のロックが外れている方の自分

が話していたのかもしれないな。ちょっとだけゾクゾク。

もお盆だから。おとうさん、わたしを応援してください。

おかあさんの所にも行ってね。


満月の夕暮れぱんぱんになった貯金箱のまねき猫さんのお腹

をあける。

ぎゅうぎゅうに金貨が入っていた。また貯めてね。

お腹を閉じた猫さんを窓際においてお月さま招いてもらう。

右手を挙げた丸い背中がかわいい。

夜にはさらに風が吹いて、風鈴がチンチン鳴りすぎるので取

り込んでしまう。




終戦記念日。

どうか、世界が穏やかになりますように。

どうか、幸福と平和が伝播する世の中になりますように。



――――15日のごはん


朝は

・二十世紀

 さいきんこの梨は市場から消えつつあるけれど、好きな品種。

 それに、いいネーミング。


昼は

・アジサラダ 

 ミョウガ、キュウリ、生姜の細切り

・納豆

・しじみ汁

・白いご飯


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夜は

アジフライ定食


野菜はきゅうり、レタス。トマトと紫玉ねぎのサラダ。

あさり汁 わたしはシャンツァイを加えて。


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by hibinosara | 2019-09-15 14:21 | Comments(4)
Commented by まみりん at 2019-09-16 08:47 x
お月様ののぞく夜の食卓、すてきですね。
タイトルのお写真は売茶翁?いやいや満月のはず、、、

意外としっかりした甘味でしたね。あ、いや売茶翁のほう、
Commented by hibinosara at 2019-09-16 09:46
> まみりんちゃま
夏から秋にかけて満月は、目の前を通ってゆくの。
んふふ。売茶翁が歌のちからでのぼらせた、満月さまでごじゃりますよ。

月招きをしている猫がさんが、月影をひとつくれたのですが、
いやいやなかなか筋が通ったお味でしたなあ(なぜか翁しゃべり)。




今、売茶翁のことを(あ、お店じゃなくて、禅僧のほう)読んでいたんだけれど、
反骨の氏だったのですねえ。
売茶翁のたてたお茶って、どんなんだったのかなあ。
感想をのこしているお方はおらんのかなあ。



Commented by stcl at 2019-09-17 15:24
いま思い出したけど、売茶翁というのは、白居易の詩の「売炭翁」によるのかしら。
Commented by hibinosara at 2019-09-17 15:50
タカハシ先生

うーん。身を以て食い扶持を得るという思想から、そう名乗ったのかしら