生命力
横たわった母の口から後悔と未練ばかりが溢れてくる。
検閲なし、思いつきの言葉で枕元がいっぱいになって、
聞いているわたしの耳はすっかり疲れてしまった。
北大を散歩しながら卓也さんと電話で話す。
どうしてあんな気持ちわるいことが続けられるんだろう。
朝のでっかい木々を見上げていると淀んだ頭の空気も
澄んできて、そうか、母の後悔は、希望なんだ、まだ
オワッテイナイということ。
母は、いつまでも迷う。
いつだったか、その事がわかるような気がしたんだった。
迷っているうちは、決まっていない、決まっていないうち
は、選択できる未来があるということで。

